やっときた選評と自己分析などなど

 やっと来ました電撃さんの選評! 遅すぎるけど、すっごく読み込んでくれててめちゃくちゃ参考になったので遅れたことは不問としましょう!

 ようやく選評を元に作品を分析することができますね。早速選評を見ていきましょう。

※そのまんまは流石にダメなので、色々ぼかして要所要所で見ていきます。

 

 まず、二次落ちで終わった、この電撃の為に書き上げた作品。内容はヒーローもの。コミカルだけど設定はちゃんとしてる的な。

 

 テンポよく描写も丁寧です。戦闘シーンが大事な物語なので迫真のある描写は もっと心がけてください。重さ、速さなどは物理現象で表現できます。空気の揺れ、振動を付け加えるだけでも違ってきます。力作ではありますが、ヒーローものをコミカルなパロディ調で描くという目新しさに欠ける内容なのが残念です。

 

 ……確かに。

 いやはや、おっしゃる通りで。一人称で書くとどうしても表現に制限がかかる(と思っている)ので、あんまり上手い描写ができなかったかと思います。

 目新しさに欠けるのご尤も。ちょっと、たまには王道で勝負してみたかったんです……。

 

 安定した筆力があり、登場人物たちの人間模様やコメディっぽい掛け合いも楽しみつつ、主人公がヒーローとして戦うさまをじっくり読むことができるし、主人公たちをヒーローとして導いてきたリーダーとの死闘と彼の最期にはそれまで積み上げてきた感動の山場があると思う。

 一方でアニメや特撮系のパロディネタが多く、結果として伏字が多くなっており、せっかくのストーリーの雰囲気を損なっている。

 主人公が戦う理由はシンプルで、それを裏打ちする設定もあるのだが、せっかくならそういったエピソードも入れたらもっと説得力がでるのではないか。

 敵側の登場人物は個性や顔は見えるがやはり敵としては物足りない

 ヒロインも幼女的な可愛らしさや女王としての思想の立派さなどは魅力ではあるのだが、 ヒロインそのものの印象や魅力としては強いものを感じず、主人公との仲にも父性愛や親子愛は感じるが恋愛関係としては惹かれるものが薄い。

 

 すっごく読み込んでる! ありがとうございます。そして、全てホント、反論の余地もないぐらいその通りでございます。シリアスパートでもしょうもないギャグ入れたのはシリアス続いて序盤の空気感が損なわれると思ったから敢えて和ませる為に入れたのですが、まさかそれが余計だったとは……。やはり方向性をもっと絞らないと中途半端な作品に仕上がるということですね。いやぁ、何本も書いているくせになんでこれが分からないのか、自分でも謎です。反省します。

 

 一次通過程度じゃ大したこと書かれていないだろうと思ってましたが、とんでもない。やっぱり最大手の電撃さんはすごくちゃんとしてますね。

 

 

 続いて、私の暫定最高傑作のアレ。ぶっちゃけ書いたの昔過ぎてコレの本質とかよく分からなかったけど、言われて気づくものがあまりにも多すぎました。

 

 主人公とヒロインのキャラ造形は上手く、会話劇もテンポよく、 出だしからのつかみは申し分ない。ただストーリー自体は王道でそれほど意外性のあるものではないのと、戦闘シーンもほとんど会話の勢いで押し切る単調さが気になった。また、ラストの主人公の復活はちゃんとシーンとして描いてあげても良かった。

 次は『○○○○(某超有名な異世界ギャグファンタジー)』のようなライトなファンタジーもぜひ読んでみたい。次回作に期待する。

 まぁ、前にも指摘されたように展開とかは王道なんですよね。私の話って大体そんな感じが多いです。そりゃあ人間賛歌が絶対テーマですから、人間が勝つ話になるのはやむ無しかと……。

 王道と邪道って難しいですよね。テンプレと言われるとムッとしますが、逆に変に攻めて話を散らかすのも違う気がしますし。うーん、私にはまだ理解できない境地だ。

 しかし、最後の一文には二度見した。電撃じゃないところの具体的な作品名出してきたのもそうだし、え? 私にそういうの期待するの? ってなりました。これ二次落ちしたコメディ系作品と合わせて言ってません?

 ……十年前ならともかく、今更そのジャンルを突くのは愚かな気がします。ギャグ寄りの作品も既に散々世に出てますし、何番煎じだって話ですね。

 まぁ、これは重たいから軽めの奴も私の文章で読んでみたい、というふうに受け取りましょう。というか多分そう言いたかったのかな?

 

 ダークファンタジーとして楽しく読め、また高い筆力で物語にひき込まれました。設定も登場人物も魅力的でとても完成度の高い作品だと思います。会話のテンポもよく、読む手が止まりませんでした。 読者のツボも押さえられており、好感が持てます。 戦闘シーンも迫力があり圧巻でした。 設定や構成をしっかりと立てられる、筆力の高い著者だと思います。次作も期待しています

 

 この方はベタ褒めでした。じゃあ受賞させてよ!

 前の方は戦闘は会話だけで押し切るシーンが目立つと言っているのに対しこの方は圧巻されたときた。好みの問題でしょうか。

 でも確かに、盛り上がってくるとセリフの畳み掛けとかやっちゃう癖は確かにあるので、盛り上がるところでも今後は丁寧に行きたいですね。

 

 主人公の設定や世界観は面白そうだと思いましたが、台詞で説明しすぎていたり、読者にわかりやすく提示できていなかったと思います。戦闘シーンなどは迫力も十分でしたので、読み手にカタルシスを与えるような展開と合わせて、読者を主人公に共感させることも意識していければ、もっと面白くできるでしょう。次回の応募も楽しみにお待ちしています。

 出ましたね、私に立ち塞がる永遠の問題、主人公への共感及び感情移入。

 私はまず主人公には強烈な個性を与えます。それはまず読者に一番好きになってもらいたいキャラが主人公だからです。主人公が嫌われる=作品の死とさえ私は思っています。

 その作品によりけりなのですが、今回に至っては主人公は戦闘狂であることがまず前提としており、それが魅力としているのでそこに共感させろと言う方が無理があるでしょう。

 私の作品の主人公に感情移入できる人は恐らく異常者です。いいんですそんなことしなくて。読者にはただ物語そのものを楽しんでほしいのです。こればっかりは何度指摘されても変えたくありません。私なりの矜持です。

 セリフで説明させすぎ……は、私の癖ですかね。地の文で説明するのではなく、会話で自然に説明が読みやすいし分かり易いかなーって思っているのですが、実際はどうなんでしょう? これでいいという人も中には居ますし。

 セリフ多すぎ、は事実なのでその塩梅については今後善処します……。

 

 キャラクター造形力も、文章力も高く、読み手を選ぶジャンルながら非常に読みやすい印象でした。クトゥルフ神話をモチー フにした点は物語への落とし込みとアレンジがやや消化不良の印象でしたが、それ以外は非常に読みやすいエンタメ作品になっていたました。神話へのアプローチにもう一歩踏み込んだ解釈が備わっていれば、受賞圏内も見えていた作品でした。次回の応募に期待しています。

 はい、凄く痛いところ、というか、この作品の弱点。私、言うほどクトゥルフ詳しくないんです……ッ!

 遥か昔、中学生の頃。絶賛中二病爆発してた頃。やったら神話系の本を半端に読み込んだので、色んな神話の知識が広ーく浅ーく私の中にあるのです。よく言えば引き出しがとても多い。悪く言えばにわか知識だらけ。

 勿論今作を書くにあたって、調べ物は徹底しました。「銀の鍵」のところはアホほど知識蓄えたので落とし込んだ設定にも違和感は少ないはずです。

 ……それがかえって足を引っ張ったかな? 本来の設定を壊さないように、忠実に、とやる内に作品の自由度が削られてしまったかもしれません。

 神様の名前だけ借りて別物にしてる作品なんて幾らでもありますからね。そこを意識し過ぎるのは今後控えましょうか。

 しかしそこさえ何とかなれば受賞圏内だとこの方は言ってくださっている。

 ……うわぁ頑張ろう。ビッグになろう。

 

 文章がうまい。この世界のややこしい設定を巧みにさばいて、冒頭2ページで理解させる筆力にうなりました。主人公の設定は女子ウケが期待できるキャラクターになっていたかと思います。 戦闘シーンはスピード感に若干欠けるものの妙な迫力がありました。一点気になったのは、本作が「クトゥルフ神話の一部分を題材にしたダークファンタジー」であるということ。ならば、 大前提となる知識を読者と共有しておきたい。そのための工夫が欲しかったです

 

 文章がうまい。のド直球の褒め言葉は本当に嬉しいし励みになります。

 冒頭2ページ云々で「あれそうだっけ?」となって確認しましたが、うん、きっとそうなのでしょう! この辺は書いた人じゃよく分かりません!

 女子ウケ云々は……ぶっちゃけ超意識しました。設定もそうですが、何より主人公とその親友との関係性なんかは絶対ツボるだろう、と……。男女両方味方に付けれる作品は稀有ですからね。この工夫は間違いなんかじゃなかった……。

 クトゥルフの大前提となる知識はうーん、もう少し説明が欲しかっただろうか……。一応殆ど固有名詞とかは出てこないから全く知らない人でも十分読めるようにはしていたつもりなのですが……。実際書いてる人が一番にわかですし……。

 もうちょっとラヴクラフト作品読み込むべきでしたか。あれ、翻訳が読みにくくて好きじゃないんですよね

 

 

 とりあえずここまで。

 色々褒められはしましたが、やはり文章力は常時評価されますね。あの電撃の編集方にもここまで言ってもらえるのなら本物だと思っていいかもしれません。

 ……逆に言えばそれしか取り柄が無いとも。悲しいなぁ。

 しかし課題もまた多くある。この作品ですらまだまだ成長の余地があるようだ。

 ああ、できれば他所に出す前に読みたかった……。

 

 ではまた。